
タイ・バンコクの日本人街のタニヤ通りには、独特の“タニヤ語”がある。知っておけばタニヤ遊びも股間も盛り上がること間違いなし!?
プリティー【ぷりてぃ―】(タイ製英語)
プリティーとは、日本でいうキャンペーンガール。モデルだったり時にはゴーゴーバーやカラオケクラブの客寄せ係だったりすることも。
<使いかた例>
(タニヤ嬢と日本からLINEでメッセージを送りあっていると…)
タニヤ嬢 「きょうも スーパーのアルバイト つかれるです」
あなた 「おつかれ。他のアルバイトをしたら?プリティーとかはどう?」
タニヤ嬢 「わたし プリティーは しないです。はずかしいですから」
あなた 「そうか、君は、おっぱい小さいからねー」
タニヤ嬢「💢💢💢(怒) あなた もうタイ こなくていいね!」
あなた「冗談冗談。ケーキ買ってあげるから許して」
<解説>
タイに多い「プリティー」とは?
タイはスタイルのよい女の子が多いからか、キャンペーンガールをしている女性が多い。定番は、モーターショーや新規開店などの大型イベントだが、駅前で新商品のサンプルを配っている娘や、スーパーマーケットやコンビニの店頭で実演販売をする女性が、超ミニスカートだったり露出が多いコスチュームを着ていたりする。
トヨタや日産などのタイの自動車のディーラーもセールス担当者の女性は、なぜかセクシーな雰囲気をかもしだしていたりしていて、ただのキャンギャルではないのでちゃんと車の説明や購入手続きをその娘がするのだがお客様サービスなのか、購入者と一緒に記念写真を撮ることもするという、よくわからない商習慣があったりする。
日本だと「キャンギャル」などと呼ぶが、タイではこうした女の子のことをプリティーという。もちろん、これは英語のprettyからきている言葉だ。マイクを持ってイベントの司会のようなことをする娘もいて、その場合は「MC」と呼ばれているが、セクシーアピールをしている点ではほとんど同じようなものだ。普通のスーパーなどの店頭で試飲のドリンクを配っているような娘が胸の谷間全開のコスチューム姿だったりするので、大丈夫なのか!?と驚いてしまう。
タイではこのようにプリティーの存在が街中でありふれているので、他の仕事との垣根が低い。
プリティー上がりの娘がモデルみたいなことをすることもあり、セクシーな写真集の撮影をしたりする。水着モデルや日本でいう「着エロ」みたいなエロい格好での写真やムービーを撮ったりする。売れっ娘だと、わざわざ海外のビーチまでロケに行って撮影が組まれる娘もいるから、結構な一大業界なのだ。
接客までするケースもある。たとえば、タイのローカルの居酒屋のなかには、セクシーな衣装の女性店員で客を集めるタイプの店があったりする。お客に気に入られたら席で一緒に会話することもある。フーターズとキャバクラの中間みたいなコンセプトの店だが、こうした店の娘も「プリティー」と呼ばれていたりする。
カラオケやゴーゴーにも実はプリティーがいる
そして、カラオケクラブやゴーゴーバーでもプリティーが混ざっていたりする店があるのだ。路上で愛嬌を振りまいてお客を捕まえていたりする。あくまでも客寄せパンダの役なので、一緒に店内で飲む程度はできるが、ペイバーはできないことが多い。業界内部事情を話すと、人気のない店や新規オープンしたばかりの店は、質の良い在籍ホステスが少ないので、モデル事務所みたいなところから、プリティーをレンタルするのである。だから、やたら美人でスタイルのいい娘がそろっているので、おもわず気になって店に入ってしまうが、この娘らは接客の腕に関わらず店から給料がもらえるので日本語はもちろん英語も怪しい子が多いし、ペイバーの対象外だったりする。またあくまでも期間限定のレンタルなのでその娘が気に入っても次の日にはもうその店にはいなかったりするから、注意が必要だ。こうした娘らはプリティーとかモデルなどと呼ばれている。
プリティーを口説くママの裏テクニック
ただしこうした水商売の店の腕利きママは、ホステス募集の際に、「プリティーの募集」という建前で敷居を低くして可愛い女の子を集め、入店させてから、たくさん稼げるゴーゴー嬢やカラオケ嬢の先輩たちの様子を見せつけて、「私もホステスの方に転向します。」という流れに持っていくというテクニックを使うので、プリティーだからといって、口説けないこともない。
このへんが、冒頭にお伝えしたように、プリティーが“他の仕事との垣根が低い”という部分なのである。
普通の女子大生がスーパーで商品販売をする売り子から、モーターショーのキャンギャルや芸能界のモデル、そしてゴーゴーバーやカラオケの客寄せモデルから風俗嬢に至るまで、ぜんぶ「プリティー」の延長線なのである。
もしかすると堅気の娘と水商売、そして風俗嬢をつなぐ潤滑油みたいな存在の仕事といえるかもしれない。
そしてタイで出逢った可愛い娘は素人・玄人問わずプリティー上がりの確率が高いのもよくあることだ。
コロナ規制中でカラオケ嬢は何をしている?
現在のタイでは、新型コロナウィルスの感染予防対策の規制により、おおっぴらにはカラオケクラブやゴーゴーバーなどのナイト娯楽の店の営業は休業状態である、タイ全土の元カラオケ嬢やゴーゴー嬢、バービア嬢らは、現在は他の仕事をして食いつないでいる。田舎へ帰って親のタイ料理屋台や雑貨販売を手伝ったり、スーパーで店員をしていたりする。しかしかつてに比べれば薄給なので、冒頭の会話例のように、プリティー(この場合は普通のキャンペンガール)をしている娘もいる。元々美貌やスタイルで勝負していた娘たちなので親和性が高いのである。
あなたのコロナ以前のタニヤのオキニ嬢も、今は、プリティーをやりながらカラオケクラブの再開を待っているのかもしれない。