
タイ・バンコクの日本人街のタニヤ通りには、独特の“タニヤ語”がある。知っておけばタニヤ遊びも股間も盛り上がること間違いなし!?
飲み放題【のみほうだい】(Nomi-houdai)
タニヤのカラオケの多くはセット料金システムで、時間内でお客は飲み放題だとアピールしているが、事実ではない店もある。
<使いかた例>
(タニヤ路上にて新しい店の客引きに声をかけられ…)
客引き 「シャチョー、1時間セット700バーツ飲み放題デース。」
あなた 「本当の飲み放題?それとも2杯だけ?」
客引き 「ウチは本当の飲み放題デス。何杯飲んでも700バーツ。」
あなた 「よーし、それなら飲んでいこうかな。」
客引き 「ワタシのおっぱいも飲み放題ネ~」
あなた 「ノーサンキュー!!!」
<解説>
現在、タニヤ通りにあるカラオケで多いのが、セット料金システムである。
大体1時間600バーツ~1000バーツ、大体の店が700バーツが1時間ワンセットになっている。
お客のドリンクについては、1時間飲み放題になるというのが原則(女の子やチーママにごちそうする分は、別。)なので、タニヤの路上にいるチーママやガイドと呼ばれる客引きたちは「飲み放題でーす。」とアピールする。
でもこれが、あいまいなタニヤ語で、慣れていない人だと勘違いが起きやすい言葉なのだ。
まず、本当に飲み放題にしている店でも、限定がある。
ビールと焼酎、ウィスキーだけが飲み放題、というのが普通なので、これ以外のドリンク、たとえばワインだとか、梅酒などをオーダーすると当然別料金になる。
あとは、飲みの途中でボトルを入れると、セット料金システムはストップする。
この辺を、しっかり説明している店は、チーママや客引きの言語力の問題もあって、なかなか少ない。タニヤに来るお客が全員タイの店のシステムに慣れているわけではないので、「聞いてたのと違う!」と誤解やトラブルが発生してしまうこともあるのだ。
でももうひとつ、厄介なパターンがある。
ビールやウィスキーなどでも、飲み放題じゃないパターンがある。
店によるが、3杯目以降は、料金が発生するというシステムのところもあるのだ。
別にたいした金額ではないし、飲みの席でお金のことを言うのはイキじゃないが、単純に言っている言葉と実態が異なっているというのが気になったので、事情をきいてみたことがある。
すると、某店のガイドは「本当デスヨ。ビール2杯マデ、飲み放題デスー。」と悪気なく言ったのだ。
いやいや、それは“飲み放題”とは言わないよ、と思ったが、タイ人の話す日本語なので、おおらかに聞き流すしかない。
このことをあらかじめ知っておけば、会計のときにカリカリしないで済むだろう。
でも、本当に言葉通りにお客の飲む分を飲み放題にしている良心的なカラオケ店もあるので、この辺のカオス具合が東南アジアの夜遊びっぽい。
そのへんは、口コミなどを調べたり、飲む前にガイドではなく店のスタッフにシステムをしっかり確認し、失敗しても笑って流せるくらいの気持ちでいれば、“バンコクの夜遊び達人”になれるかもしれない。