
100日ぶりのコロナ感染者

日本でも報道されているが、タイ政府は2020年9月3日、30歳代の男性が新型コロナウイルス(COVID-19)に感染したことを確認したと発表した。
タイ国内では5月下旬以来、外国からの帰国者を除いて国内での感染者が出ておらず、約100日ぶりの確認となった。
英字新聞のバンコク・ポストなどの報道によると、感染した男性はバンコクでDJなどとして働いていたが、違法薬物を所持していた疑いで8月下旬に矯正施設に収容された。その後、9月2日に新型コロナウィルスの陽性反応が出たため、病院で精密検査をしたところ、感染が確認されたとのことである。
「タイ当局は感染経路などを調べるとともに、男性の弁護士やほかの収容者などの健康状態について監視を続けている。」といった報道内容である。
日本や海外のメディアでは、このくらいの報道内容であるが、タイ現地の報道では、かなり詳しく、具体的な情報が出ている。
この感染した男性は、バンコクのラマ3世通りとラマ5世通りのラウンジクラブなどでDJをしていたのだという。これらは、バンコクの地元の若者らで連日にぎわっている娯楽施設である。
コロナに感染した男性の行動範囲一覧
このDJの男性は、ラマ5世通りとラマ3世通りにあるクラブを中心に働いており、地元の情報では、直近の行動範囲は以下のとおりだそうだ。
2020年8月12〜26日、バンコクのスアンタナプットブアバンモッドコンドで家族と生活。
2020年8月13日、ラマ3世通りの店で0時~翌2時まで
2020年8月14日、ラマ5世通りの店。
2020年8月15日、ラマ3世通りの店。
2020年8月16日、ラマ5世通りの店。
2020年8月17日、ラマ3世通りの店。
2020年8月18日、カオサン通りにあるFirstCaféで21時〜0時まで。
2020年8月20日、ラマ3世通りの店。
2020年8月21日、ラマ5世通りの店
2020年8月22日、ラマ3世通りの店
2020年8月23日、ラマ5世通りの店
2020年8月24日、ラマ3世通りの店
2020年8月26日、薬物所持の容疑で逮捕され、収容される。
2020年9月2日 検査の結果、感染を確認。

夜の繁華街、タニヤへの影響は?
この男性が働いていた店などは、消毒が行われたが、利用客の間で感染が広がっているかどうかは、現時点ではまだ確認されていない。
また、この男性がどこで感染したのかも調査中である。しかし、冒頭にお伝えしたように、タイでの国内感染者は約100日間にわたっていなかったので、海外からの帰国者・あるいは商用などで訪れた人と接触したためという可能性がある。
上記の行動範囲を見る分には、タニヤエリアからは離れている場所ばかりなので、直接的なタニヤへの影響は今のところ少なそうだ。
しかし今後、このDJ男性が出入りしていた店の利用客の間で感染者が増えるようなことがあれば、せっかく規制緩和が進み、営業が再開されたカラオケクラブやゴーゴーバーなどのナイトスポットの店が、ふたたび営業休止に追い込まれるようなことがあるかもしれない。タニヤの関係者としても、これから状況がどうなるか、注目が集まるところだ。