
タイのタニヤ通り近辺には寿司店や焼肉屋など多くの日本料理の店がある。しかし夜遊び前の手軽な腹ごしらえに、日本の食堂のようなところはないか、とかタイのおもしろ撮影スポットはないか、というときに安くて使い勝手の良い店があるのでご紹介したい。
「御肉十八」という名前の食堂である。
タニヤ通りのタニヤプラザの前から垂直に伸びている路地である「ソイ・ヤダ」に入ってすぐ右の場所にある、路上に出ているプレハブ店舗である。カラオケ「プレイガール」の入り口の横だ。タニヤに長く通われている方ならご存知だと思うが、以前は「しんえもん」という名前だった店がコロナ後にリニューアルオープンしたものだ。
店に入ると、このようなカウンター席である。「しんえもん」時代とは違って全面的にきれいに新装されているので清潔感がある。
しかし雰囲気はカオスで、店内は日本語で「ラーメン」「ステーキ」「カレー」というのれんが一体、ここは何屋なのかという迫力で並んでいる。この写真だけ見ると日本の十数年前の昔の高速道路のパーキングエリアとか、田舎の海の家みたいな雰囲気だ。タイにいるとは思えない、落ち着くなつかしさが楽しい。
料理のメニューは小さい店なのに色々なものがある。
カレーは唐揚げカレー(160バーツ)など7種もあり、
とんかつ定食(160バーツ)などの定食セット、
ラーメンは博多ラーメン(160バーツ)など8種、
牛しゃぶセット(200バーツ)、和牛ステーキセット380バーツなどがありなんと、うな丼(280バーツ)まである。
とにかく激安である。いまどきタイでこの値段で和食は食べられない。メニューはすべて日本語だが最近のタイではあまりみかけなくなった、おもしろ間違いも豊富で、「焼きうそば」とか「うどんブラウンソース」なる珍メニュー表記がある。
タイ旅行のツッコミどころ満載の撮影ポイントでもある。
オーダーした「デミグラスハンバーグセット」である。
デミグラスソースなのに味噌汁、おしんこがつくという組み合わせはご愛敬として、ご飯もついて190バーツという激安料金である。ハンバーグはとてもいびつな形だったので、まさかの手づくりだろうか。激安店なので味はそれなりであるが、デミグラスソースをかけてしまえば、なかなかのものである。
家庭料理とか、学食のような庶民的な懐かしさを感じる味であった。
円安・バーツ高のこのご時世でコストパフォーマンスが良い点も貴重だ。タニヤ嬢とのペイバー・デートには使えないけど日中の腹ごしらえには優しい料金である。
バンコクはまるで日本にいるかのように気軽に観光ができる親しみやすい街だが、そのなかでも特にタニヤは日本語が飛び交う日本人街である。そこでさらに昭和の日本にフォーカスしたかのような「御肉十八」は、古き良き時代の日本の懐かしい雰囲気も楽しめる店として、おすすめだ。
御肉十八
営業:11:30~21:00 年中無休