
世界で新型コロナウィルスの感染者数が100万人を突破した。こうしたなか、昨日4月2日よりタイ政府は、追加の新型コロナウィルスの感染拡大対策として、22時から翌4時までの間の外出禁止令を発表した。
また、タイでの労働許可が出ていた外国人などはタイへの入国が一定の条件の元で許可されていたが、4月2日から2週間、これも禁止されることとなった。
最新のバンコクの都心、日本人街タニヤ通りとパッポン通りの様子について状況をお伝していく。
まず、4月3日のバンコクシーロム・タニヤエリアの街の様子は以下の通りである。
4月3日(金)現在のタニヤ・パッポンエリアで営業している主な施設
日本人街のシーロム・タニヤ通りやパッポン通りで4月3日現在、営業が確認できた施設・店舗は以下の通りである。
<飲食店>(テイクアウトのみ)
大阪王将、エビスダイニング(居酒屋)、すき家、金沢ゴールドカレー、北海道原始焼、牛野家(牛丼)、内田家(ラーメン)、らあめん亭、多久味(居酒屋)、桃太郎飯店(中華料理)、酒の店(居酒屋)、吉龍糖(台湾タピオカ屋)、all mango(ジュース店)、Doi Luang(ジュース店)
<小売店など>
セブンイレブン、ファミリーマート、パープル薬局、good薬局(ラーメン内田家の隣)、タニヤスピリット(酒屋・両替商)

パッポン通りの方で開いていた店舗は以下の通りである。
<小売店など>
セブンイレブン(パッポン通り内)、フードランド(スーパーマーケット)
スラウォン通りで開いていた店舗
パッポン通りと交わるスラウォン通りについては、営業が確認できたのは以下の店舗。
<飲食店>(テイクアウトのみ)
しゃかりき432(居酒屋)、炭火焼肉432、スターバックス、バーガーキング
<小売店など>
セブンイレブン、ファミリーマート
各店舗・施設の新型コロナ感染対策の徹底の様子
4月2日よりタイ政府は、新型コロナウィルスの感染拡大対策の追加として、22時から翌4時までの間の外出禁止を指示した。これによる混乱はタニヤ・パッポンエリアでは特には確認されてはいない。
実際に、22時を過ぎると通りを走る車が、ほとんどなくなり、バンコク・シーロム近辺は大変な静けさに包まれる。
日中は、BTSやMRTの駅や、銀行、薬局やスーパーマーケットなどは開いている。
新型コロナウィルスの感染拡大をおさえるためにどのような対策がとられているのだろうか。各施設の工夫をご紹介する。
マスク、消毒液、検温チェックは基本3原則
町中では、マスクを着用していない人は誰も見あたらない。
BTS(スカイトレイン)の運行はしているが、改札で係員がチェックをしており、マスク着用とアルコール消毒が義務付けられている。
商業施設は原則休業指示が出ているが、食料品や薬の販売など認められている施設に限り、営業を続けている。
タニヤ・パッポンエリアでは、BTSサラデーン駅直結のシーロムコンプレックスにある「TOPSマーケット」やパッポン通り2にある「フードランド」などのスーパーマーケットは営業を行っているが、入店時に、赤外線体温計で熱を測られ、アルコール消毒液を手にかけられる。37.5℃以上の体温の場合は入店を断られる。
防護マスクにバリアーシートも設置する鉄壁の防御
こちらは、サイアムコマーシャル銀行(SCB)の行内の様子。
通常通り営業しているが、まるで面接のように、カウンターの前に距離をとってイスが置かれ、客はこの位置から要件を伝えないといけない。振込の場合など、一時的に客がカウンターに振込用紙を記入に行ったり、お金を差し出したりするのだが、その客が帰ると一人一人ごとに、行員は、カウンターにアルコール消毒スプレーをかけるという様子であった。
クルンタイ銀行(KTB)の場合は、通常の長いすの上に一定間隔で張り紙がしてあって、客同士で近接して座れないようになっている。
カウンター窓口はこのように、飛沫防止用に透明のシートで覆われていて、客と行員のあいだに直接空気が通り抜けないようにしている。
一般の施設も対策を強化している。
これはシーロムコンプレックス内の「TOPSマーケット」の会計レジ。店員は溶接マスクのようなものをかぶっている。レジに並ぶ際にも、客同士が一定以上の間隔を空けて並ぶように床に立ち位置の目印シールが貼られていた。
まるでお化け屋敷みたいなやり方とは?
パッポン通りからシーロム通りをはさんで反対側にあるオフィスメイト。オフィス用品店なのだが、意外なことに店を開けていた。基本的には食料か薬を扱う店しか開いていないのが原則なので、珍しく思ってのぞいてみた。
すると、普段と様子が違う。店の入り口にはロープが張られていて、客が間隔をあけて並んでいる。
みていると、一人の客が店内に入り、店員と一緒に品物を探すか店員に依頼し、買うものを決めて会計レジの所へ戻って来たら、次の客を店内に入れるという案内の仕方をしていた。こうすることで、店内には常に一人の客しかいないことになり、他の人との距離は保てる。まるで、遊園地のお化け屋敷みたいな入場整理の仕方で驚いた。
以上が、バンコクのシーロム、タニヤ・パッポンエリアでの各施設の新型コロナ感染防止対策の工夫である。
現在閉まっている施設や店舗が、規制が解除されて再開される際は、参考になるかもしれない。