
3月26日にタイで新型コロナ非常事態宣言が出て、3週目の週末を迎えた。
夜の繁華街であるタニヤ通りのカラオケやパッポン通りのゴーゴーバーなどは3月18日より営業が停止となって1ヶ月近くたつ。滞在者の場合は規制で外出が制限され、外へ出ても行く場所がなく、時間が余ってやることがなくて退屈な日々を送っていることだろう。バンコクの昼で時間つぶしができる場所を探してタニヤから近い繁華街のサイアムへ行ってみた様子をご紹介する。
はじめにバンコクの都心、日本人街タニヤ通りとパッポン通りの様子について状況をお伝えしたい。
まず、4月11日のバンコクシーロム・タニヤエリアの街の様子は以下の通りである。
4月11日(土)現在のタニヤ・パッポンエリアで営業している主な施設
日本人街のシーロム・タニヤ通りやパッポン通りで4月11日現在、営業が確認できた施設・店舗は以下の通りである。
<飲食店>(テイクアウトのみ)
大阪王将、エビスダイニング、すき家、金沢ゴールドカレー、牛野家(牛丼)、内田家(ラーメン)、らあめん亭、酒の店(居酒屋)、吉龍糖(台湾タピオカ屋)、all mango(ジュース店)、Doi Luang(ジュース店)
<小売店など>
セブンイレブン、ファミリーマート、パープル薬局、good薬局(ラーメン内田家の隣)、タニヤスピリット(酒屋・両替商)
パッポン通りの方で開いていた店舗は以下の通りである。
<小売店など>
セブンイレブン(パッポン通り内)、フードランド(スーパーマーケット)
スラウォン通りで開いていた店舗
パッポン通りと交わるスラウォン通りについては、営業が確認できたのは以下の店舗。
<飲食店>(テイクアウトのみ)
しゃかりき432(居酒屋)、炭火焼肉432、スターバックス、バーガーキング
<小売店など>
セブンイレブン、ファミリーマート
バンコク昼の時間つぶし場所を探す
タニヤ・パッポンがあるシーロムエリアから、BTS(スカイトレイン)で二駅、直線距離にして2㎞ほどのところにあるのが、バンコクの中心繁華街、サイアムである。
サイアムスクエアやMBKといった大きなショッピングセンターやデパート、映画館などが並ぶ街であるが、当然、新型コロナウィルスの感染拡大対策で、娯楽施設や食品・薬品以外の販売を行う店はすべて閉鎖となっているはずである。
新型コロナウィルス感染拡大対策でサイアムはどのような状態なのか、開いている施設や、時間つぶしなどができる場所はあるのか、現地を調査してきたのでお伝えする。
BTSの駅と車内の様子
まず、タニヤ通りの最寄である、BTSサラデーン駅からBTSに乗車。
改札口で、駅員に熱を測られる。バンコク中のあらゆるところでおなじみになった光景である。そして備え付けの消毒用アルコールジェルを手に付けて消毒。ホームへとエスカレーターを上がる。昼前の上り方面のホームにいる人は、駅員を入れて4人だけ。
10分程待って、BTSの電車がホームへ到着。本数は減っているのかもしれないが、特に遅れているという印象は感じられなかった。
BTSの車内は、銀行などの待合ソファと同じように、座席は一つおきに「座らないでください」という張り紙がしてあり、間隔をとって座るようになっている。
ひとつの車両に6人~7人ほど座っているような混み具合である。
無人の繁華街サイアムの様子
10分くらいして二つ先のサイアム駅へ到着。
日本でいうと東京の新宿駅や大阪のなんば駅みたいな駅で、普段のラッシュ時はホームが人で埋め尽くされるのだが、さすがに人があまりいない。改札から外へでてみる。

サイアムエリアを東西に走るタノン・プララーム・ティー・ヌン(ラーマ1世通り)は、見渡すと5,6人くらいしか人が歩いていない。まるで戒厳令下のようである。
閉鎖指示が出ている商業施設にあたる有名なショッピングモールである「サイアム・パラゴン」、「サイアム・スクエアワン」「サイアムディスカバリー」などは全て閉まっている。
通りにいるのは、客を待つバイクタクシーの運転手くらいである。
開いている店を発見!
どこにも開いている施設はないのだろうか?
ラチャダムリー通りの方へ向かう。交差点にあるエラワン廟(タイで信仰を集める神様の祠)は閉鎖されていた。2020年8月31日に撤退予定の「バンコク伊勢丹」などが入る「セントラルワールド」も完全閉鎖。表通りの入り口は鉄柵で閉ざされていた。

そうしたなか、巨大スーパーマーケットである「ビッグC」の方には人影があって開いているようなので行ってみた。
たしかに「ビッグC」はホームセンターのような品揃えではあるが、食料品スーパーでもあるので、規制対象ではない。建物1Fで体温を測られて、2Fと3Fにある「ビッグC」のフロアへ上がってみた。
「ビッグC」サイアム店の2Fは、食料品、飲料、生鮮食品などのフロアである。
表通りには人がいなかったのに、店内には意外と多くの客が買い物をしていた。
品ぞろえも、乾麺、お菓子、ジュース、トイレットペーパーなど、不足がなく並んでいる。
野菜や魚なども普段通り並んでいた。パンや惣菜弁当など、できたてのものも販売されている。
たいていの生活で必要なものは手に入りそうである。
残念ながら家電製品や衣類、雑貨、家具、文房具などホームセンターのような品物が売られている3Fのフロアは、規制の対象ということで、閉鎖されており利用が不可能であった。
新型コロナウィルスの感染拡大対策の規制で、不便な生活が続くが、生活必需品がまとまって手に入るという便利さはもちろんのこと、広々とした店内でいろいろな品物を見ることができるということで、ひまつぶしや閉塞的な生活のストレス解消になるのではないだろうか。