
タイでは3月26日に新型コロナ非常事態宣言が出て、4月2日からの22時から翌4時までの夜間外出禁止令が発令された。
6日深夜には外出禁止令違反者の大量逮捕、7日にはプーケットやサムイ島の封鎖、学校の新学期の開始延長、航空機旅客便の18日までの全面停止の発表などがあり、規制がさらに強まっている。この状況について情報をまとめたい。
はじめにバンコクの都心、日本人街タニヤ通りとパッポン通りの様子について状況をお伝えしたい。
まず、4月7日のバンコクシーロム・タニヤエリアの街の様子は以下の通りである。
4月7日(火)現在のタニヤ・パッポンエリアで営業している主な施設
日本人街のシーロム・タニヤ通りやパッポン通りで4月7日現在、営業が確認できた施設・店舗は以下の通りである。
<飲食店>(テイクアウトのみ)
大阪王将、エビスダイニング、すき家、金沢ゴールドカレー、牛野家(牛丼)、内田家(ラーメン)、らあめん亭、生そばあずま、酒の店(居酒屋)、吉龍糖(台湾タピオカ屋)、all mango(ジュース店)、Doi Luang(ジュース店)
<小売店など>
セブンイレブン、ファミリーマート、パープル薬局、good薬局(ラーメン内田家の隣)、タニヤスピリット(酒屋・両替商)
パッポン通りの方で開いていた店舗は以下の通りである。
<小売店など>
セブンイレブン(パッポン通り内)、フードランド(スーパーマーケット)
スラウォン通りで開いていた店舗
パッポン通りと交わるスラウォン通りについては、営業が確認できたのは以下の店舗。
<飲食店>(テイクアウトのみ)
しゃかりき432(居酒屋)、炭火焼肉432、スターバックス、バーガーキング
<小売店など>
セブンイレブン、ファミリーマート
感染者は減少するも様々な規制が強化へ
タイ保健省は7日、新型コロナウイルス感染症について、新たに38人の感染と1人の死亡が確認されたと発表した。新たな感染者は、3月18日以来20日ぶりに50人を下回った。タイ政府は同日の会見で、感染者が減少し始めたのは、夜間外出禁止令などが要因と説明している。
この傾向が続けば、外出の制限が感染者拡大の防止に一定の効果を出し始めたということがいえる。
こうしたなか、タイの各関係当局は新たな動きを出している。最新の発令などをまとめていく。
タイへの入国は完全封鎖に
タイ民間航空局(CAAT)はタイへ入国する航空機の運航禁止期間を4月18日まで延長すると発表。
最初は4月4日から6日までの予定であったが、大幅に延長された。貨物輸送などは対象外である。
これにより日本からの便を含む各航空会社は、タイへの便を最低でも4月18日まですべて運休とする。
これに先立ち3月23日からは、タイ国内全ての陸上国境(17県内18カ所)が原則閉鎖されているため、2020年4月18日までは事実上、タイへの入国は完全封鎖されたということになる。
逆にタイ出国に関しては、JALとANAが便数は減らすものの、上記制限期間でもタイから日本へ向かう一部の便は片道だけ運航を継続するため、可能である。
タイの学校の休業期間延長へ
タイ教育省は全ての学校の新学期開始を予定の5月16日から7月1日に延期することを提案し、タイ政府が認可。タイの小学校から高校までは例年は、4月のタイ正月をはさむ3月から5月上旬までが暑季の長期休暇でこの休暇が明けると新学年となるが、今年は7月1日までが長い夏休みとなる。

地方都市の封鎖状況について
各地方都市は、それぞれの県知事や市長の判断でそのエリアでの制限を決めることになっている。
パタヤ市では、非居住者などがパタヤ市に出入りすることが禁止され、パタヤ滞在者は外出時にマスク着用が強制され、これを守らない場合は罰金刑等で処罰するという規制が4月7日から開始。
タイ南部のリゾート地として有名なプーケット島、サムイ島では、4月30日までの島への入島は空路・海路問わず全面禁止となり島の封鎖が発表されている。
バンコクから地方への移動は自粛が要請されており、県境などに検問所が設けられている。
規制で大量に逮捕者発生

パタヤでは4月6日の深夜、22時から翌4時までの夜間外出禁止時間に外出していた容疑で、14人が警察に逮捕された。
違反者は最大2年の懲役、最大4万バーツの罰金の片方もしくは両方が課されるので、滞在者は注意をして頂きたい。
タイ近隣諸国の入国制限について
タイの近隣諸国の入国制限は以下の通りである。
< カンボジア >
ビザなし入国禁止・到着ビザは発行休止。事前に他国でビザを取得し、健康診断書と5万ドル以上の保険証書が必要。
<ラオス>
3月20日から30日間、ビザなし入国禁止・到着ビザは発行休止。ビザを有する場合は健康診断書提出。
<ミャンマー>
全ての外国人に対し、新規査証発給及び査証免除を4月30日まで一時停止。
新型コロナウイルス陰性証明書の提出が必要。
<ベトナム>
全ての国・地域からの外国人の入国を停止。
<マレーシア>
観光客の入国禁止。
すべて4月7日現在。期間については再延長の可能性もあり。