
タイを仕事や観光・夜遊びで訪問する際、気になるのが、チップをいくらあげればよいのかということ。
タニヤ・パッポンエリアにもマッサージ店や居酒屋やカフェ、カラオケ・ゴーゴーバーなどの夜遊びスポットなど、いろいろな店があるが、それぞれの店での金額相場や、どういうときに渡せばよいのかということまで、タイのチップ事情について、情報をまとめる。
チップが必要な場所と不要な主な場所一覧
チップが必要なサービスと不要なところについて、主な場所は以下の通りである。
<タイでチップが必要な主な場所>
・ホテル
・マッサージ店
・ナイトスポットの店(カラオケ、ゴーゴーバー、バービアなど)
・飲食店(居酒屋やレストラン)
・ヘアサロン
・ゴルフ場(キャディーさんなど)
<タイでチップが不要な主な場所>
・スーパーマーケット
・デパート
・病院や薬局
・コンビニエンスストア
・BTSやMRT、バスなどの公共交通
・屋台の店(タイ料理や雑貨など)
タイでのチップについての予備知識
タイでは労働者の賃金がまだまだ低いので、サービス業の人たちはチップがあることで生活を維持している。したがって、チップをあげるべき場面であげないというのは、相手に対して大変失礼なことになる。
物価については、タイの大卒会社員の初任給が18,000バーツ(約59,400円)、コンビニエンスストアのバイトの日給が300~400バーツほどである。
チップの金額相場は、ジャンルごとに異なるので以下に示した。
相場より少ないと嫌われるだけでなく日本人の印象も下げてしまい迷惑をかける。逆に特別な理由がないのに多くあげすぎても、その人や店の金銭感覚を荒らしてしまい、まともなサービスができなくなってしまって結局その人や店は損をするので、適切な相場をつかんでいることが大事な気配りマナーだ。
(実際、タニヤにある「Tマッサージ」は観光客が言われるままに価格破壊のチップを払ってきた結果、手抜きボッタクリ店として悪評高くなっている。)
タイのホテルでのチップについて
タニヤッパッポンエリアから徒歩5分圏内には、クラウンプラザホテルやタワナホテル、ババナホテルやウォールストリートインなどのホテルがある。
ホテルのチップ相場はホテルのランクによって異なる。
ベルボーイへのチップ相場
格安ホテル 20バーツ(約60円)
中級ホテル 40バーツ(約120円)
高級ホテル 100バーツ(約300円)
荷物を運んでくれるベルボーイ(ポーター)には、部屋へ入ったあと、ベルボーイが外へ退出する際にあげよう。
ベッドメイクへのチップ相場
格安ホテル 20バーツ(約60円)
中級ホテル 40バーツ(約120円)
高級ホテル 100バーツ(約300円)
落とし物と勘違いしないように、ベッドの枕の上などに1泊ごとに置く。
タイ式マッサージでのチップについて
タニヤ・パッポンエリアには、スラウォン通り沿いに多くのタイ式マッサージの店が並んでいる。これらのマッサージ店では、マッサージが終わった後にチップを渡すのが通常のマナーとなっている。
チップの相場は50~200バーツほど。
満足したなら100バーツくらいと考えればよい。
マッサージが下手すぎるとか、態度が悪い、やる気がないなどの施術内容だったら50バーツにして不満足感をアピールすればよい。よほど失礼な失態がないかぎり、何もあげないのはよくない。
これは健全店の場合も手コキなどのいかがわしいエロマッサージ店の場合も同様である。
チップを渡すタイミングは、帰りがけ。マッサージが終わると、受付の近くで会計をしながら(先払いの店もある)サービスのお茶を飲むが、施術をしてくれたマッサージ師が入り口付近に待機しているので、帰る時に、すっと渡してあげればよい。
居酒屋・レストラン・カフェなどのチップ
タニヤ・パッポン通りには数多くの日本料理店がある。
これらの店は「サービスチャージ」がある店とない店がある。
会計の際に店員が請求書を持ってくるので、その内訳をみて「サービスチャージ」と書いてあれば、それがスタッフへのチップとなる。たいてい10%ほどで、「Service Charge 10%」と書いてある。
サービスチャージがない場合は、チップをあげよう。
受付キャッシャー(レジ)に透明のチップ箱があるので、そこにお釣りを入れる。
これはその日出勤したスタッフの間で分けるようになっているものだ。
払うタイミング・払い方は、タイの飲食店は、席で会計を済ませるシステムなので、従業員が請求書の入ったバインダーを持ってくるので、その時に、料金をはさみこむ。少しするとまたスタッフがそれをとりに来る。
計算した後、スタッフがお釣りをバインダーに挟んでテーブルに持ってくる。
この時に、お釣りの一部か全部をそのままバインダーに入れておけばよいのだ。
相場としては、50から100バーツくらいである。
ナイトスポットの店(カラオケ、ゴーゴーバー、バービアなど)のチップ
カラオケやゴーゴーバーなどの水商売の夜の店のチップは、以下のとおりである。
ホステスには、ペイバーで連れ帰った場合は、すべて終わって朝、ホテルから女性が帰る時に、ペイバー代とは別に300~500バーツほどをタクシー代としてあげよう。
もし、店で飲むだけで、ペイバーをしない場合は、帰る時に300バーツほど渡してあげる。ペイバーをするほかのお客についていたら、もっと収入が得られるのに飲みだけで終わってしまうと、彼女はその日の稼げるチャンスを失った形になるのだ。
チップはそのことへのお礼の意味合いもある。
夜の店では一部に、ペイバーをしないことが分かった瞬間に、態度が急変するホステスがたまにいるが、もちろん接客業としてはよくないことではあるけれども、背景にはこういう事情があるということを理解して、飲むだけの場合は多めにチップで気配りをしてあげると、次回訪問した時も大歓迎される。
また、女の子だけでなく、世話をしてくれたチーママやウェイターにもチップをあげたい。
チーママの場合は、帰る際に渡せばよいが、ウェイターなどはその場にいないことも多いので、料金を支払ったあとのお釣りをバインダーに残してくるとか、入口受付にあるチップボックスに100~200バーツほど入れておこう。
その他の店やサービスでのチップ
ヘアサロンなどでは50-100バーツほどである。もしカラーリングやパーマなど時間と手間がかかる施術の場合は多めにあげよう。
ゴルフのキャディーの場合は300~500バーツほどが相場だ。ゴルフ場に払うキャディーフィーとは別に個別にあげる。
キャディーは当たり外れが激しいようで、いろいろ気が利く人から、集中しないでカートで携帯をいじってばかりの人までいるので、満足したら多めに、仕事ぶりがよくなければ最低の300バーツほどにしよう。
欧米やタイの富裕層は最低でも500バーツ出す人も珍しくないそうなので、残念だがタイのゴルフ場では「日本人はチップが少ない」という評判らしい。良いキャディーには多めにあげておきたい。